〇2020年の色
中明度以下の無彩色であるミディアムグレイ、ダークグレイ、ブラックの3色は、男女ともに「2020年の色」選択率上位5色以内に登場します。
男性は女性よりもブラックを多く選択する傾向が見られます。
〇2021年の色
男女ともにレッドからイエローといった暖色系のビビッドトーンとライトトーンが上位5色以内に挙げられます。男性では1位と2位をイエロー系2色が占めています。
性別により差が見られる色は、ホワイトとピンクであり、前者は男性に、後者は女性に多く選択されました。
<男女別のトーン選択傾向>
次に、有彩色7トーン(pale, light, light grayish, dull, dark, deep, vivid)と無彩色5トーンにおける、トーンごとの選択率の結果です。
「2020年の気分を表す色」を男女別に集計した図を下の図4-1と図4-2に示しました。
(上記12トーンの色は75色チャートの使用色と対応し、図内でグレーアウトしているトーンはチャート色に含まれていません。)
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図4-1 「20年の色」男性のトーン合計選択率 |
図4-2 「20年の色」女性のトーン合計選択率 |
〇2020年の色
有彩色トーンでは、女性はライトトーンの合計選択率が25%以上と最も高い値でした。男性は25%以上の合計選択率を示すトーンはみられず、ビビッド、ダーク、ライトトーンにそれぞれ15〜20%程度の
合計選択率を示す結果となりました。また、男女ともにペール、ライトグレイッシュ、ダル、ディープトーンの合計選択率は10%以下でした。
〇2021年の色
続いて、同様に「2021年の色」のトーン合計選択率を男女別に示したものが図4-3と図4-4です。
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図4-3 「21年の色」男性のトーン合計選択率 |
図4-4 「21年の色」女性のトーン合計選択率 |
「2021年の色」では、男女ともにライトトーンとビビッドトーンの合計選択率が高く、両トーンを合わせると、男性は73.2%、女性は83.6%にも及びます。
そこで、これら2つのトーンと無彩色に着目し、各色相について男女別に選択率を集計しました。その結果が下の図4-5と図4-6です。
図4-5 「20年の色」ライト・ビビッドトーンおよび無彩色での男女別合計選択率
図4-6 「21年の色」ライト・ビビッドトーンおよび無彩色での男女別合計選択率
「2020の色」では、男女ともに有彩色において特定の色相に集中することはなく、上位5色以内に挙げられた色以外は低い選択率となっていることが見て取れます。
また、中明度以下の無彩色の選択率が高いことも分かります。
一方、「2021年の色」では、男女ともにレッド・オレンジ・イエローの3つの色相に高い選択率を示し、
統計的な有意差は見られないものの、ライトトーンのレッドの色相(大分類色名ではピンク)は男性よりも女性に、ビビッドブルーとホワイトは女性よりも男性に選択される傾向が見られました。
なお、ライトトーンのレッドパープル系の色相もピンクと呼ばれる色ですが、同じピンクの色領域であっても、こちらの色は女性からも高い選択率は示されませんでした。
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〈研究第1部〉
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