藍染めは日本古来から用いられた染色方法であり、日本人にとって馴染みの深い色である。染色の程度により、薄い水色から紺色まで多様な色を染めることができる。
そのため、藍染めから生まれた色名も、藍白,浅葱,納戸,紺青藤,縹(はなだ),中縹,水縹,紺,搗染(かちんぞめ),紫紺などと数多い。
A,B,Cが藍染めで、Aが縹,Cが紺に当たる。Bは「藍染め」と称して売られていた糸であるが、A,Cの中間の色であった。Dは化学染料によるもので、Bとよく似た色である。
これらの分光分布を見ると、波長500nm以下でDのみが特異であることがわかる。藍染めのA,B,Cは420nm付近にピークがあるが、化学染料のDは460nm付近にピークを持つ。肉眼ではこの区別は困難である。大相撲人気を盛り上げた若・貴の花田兄弟には、ぜひ濃淡の花田色(縹色)を使ってもらいたい
今回ご紹介しました日本の伝統色名に興味を持たれた方は、下記の資料集で実際の色にふれてみてはいかがでしょうか。各色名の由来、色票の実測値やJIS該当番号などもあわせてご覧になれます。
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『新色名辞典』 ・・ 日本色研事業(株)発行 本体価格 28,000円
『日本伝統色 色名辞典』 ・・ 日本色研事業(株)発行 本体価格 3,200円
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●日本色研事業(株)のHP :http://www.sikiken.co.jp/