チーズは欧米諸国ではきわめて多くの種類があり、味はもちろん色も豊富である。日本国内でも、店頭で見かける種類がしだいに多くなってきた。
大手スーパーにでかけるとプロセスチーズを除いても20種類以上のチーズが並んでいる。まず目に付くのが『ブルーチーズ』その名の通り青い。そしてオレンジ色の『レッドチェダーチーズ』、白い『クリームチーズ』など。このほか香辛料などを加えたものもあるが、多くは普通の『うすい赤身の黄色』のものである。
チーズは主原料である牛や羊の乳を乳酸菌やレンニンにより凝固させたものであり、蛋白質・脂肪・水分などから成り、栄養価が高く保存性が良い。醗酵に用いる菌の種類や熟成の条件や期間などによって味や色が異なり、製造地独特のチーズを生み出すことが多い。
今回取り上げた試料は、「白」から「赤」にいたる4点。もちろん「白」「赤」といっても色名でいう「白」,「赤」ではなくチーズとしては「白い、赤い」というもので中間の2点が一般的なチーズの色であろう。いずれもガス孔のない均一な試料である。そして、さらに1点『ブルーチーズ』。名前につられて取り上げたが白っぽいチーズに青カビによる青緑色の斑点が多くある。測定値としては「緑味の黄色」としか出ない。試料は厚さ1cm程度にした新鮮な切断面の測色を行った。