今回の果物には、ぶどうを選んだ。「ぶどう」ということで文献など調べてみると、ぶどうは、世界における生産額が最も多い果物で、生食用に供するのはもちろんのこと、干しぶどう,ジャム・ゼリー,果汁およびぶどう酒として広く用いられており、また酒醸の副産物として酒石酸を作るそうである。
日本のぶどうは、甲州種が始めであり、この甲州種はヨーロッパ種に属するものと考えられ、ネオ・マスカット,マスカット・べーリー・Aなどがヨーロッパ種である。
ぶどうの果色は、大別するとアントシアニンの形成が際だって目につく品種と、緑ないしは黄色の品種に分類される。そして、着色する品種群でも甲州、笛吹、甲斐路などの鮮紅色とデラウェアなどの赤紫色、あるいは巨峰、キャンベル・アーリー、マスカット・ベーリー・Aなどの紫黒色まで変化に富んでいる。
今回の測色資料には、巨峰、デラウェアおよびネオ・マスカットを選んだ。これらは、いずれも店頭やスーパーマーケットなどによく見られるものでもある。
測定方法は、各ぶどうの果皮をそのまま測定部に当てておこなった(但し、微少面測定方法を採用した)。各ぶどうの味は、もっとも甘いのが巨峰であり、ネオ・マスカットは、さっぱりした味である。
(測定結果の値で、実際に外などで見る場合とでは、透けの具合、光沢などの影響により多少ちがいます。)