NATO軍によるユーゴスラビアへの空爆が続く中、誤爆報道が相次いでいる。 中国大使館の誤爆は200bほど離れた軍事施設との誤認が原因で、誤った地図を元にした情報の結果であると報じられている。地図による200b内にある施設の攻撃を知らされるとき、空爆の是非は別として、電車のシュミレーションゲームのような感覚で作戦が実施されているようで背筋が寒くなる。
中国大使館の誤爆については、当然のごとく中国側の強い抗議が表明され、TVでその様子が伝えられている。何気なくそのTV映像を見ていると、何か白いものがふわふわ浮いて流れているのが見えた。漢詩に見られる柳絮だろうか。人間の行いに関係なく、自然の大きな流れがゆったりと繰り返されているようで、TVが伝えようとしている映像を一瞬忘れてしまうような光景であった。
黄金週間も終わり、久しぶりに出勤した研究所の前を流れる元荒川周辺の景色がすっかり変わっているのを目の当たりにして、ここでも自然の流れが感じられて新鮮であった。
桜の花はすっかりと落ち、萌えるような新緑が目に飛び込んでくる。
そんな中、土手の一隅に白、ピンク、青、紫といった端午の節句にたてる鯉のぼりの矢車に似た花形を持つセントーレア(矢車菊)が群生しているのを発見した。
毎年、見かけていた花であるが、年々その数が多くなっているようで、ゆくゆくは矢車街道になることも期待させてくれる。矢車菊は早春の切り花としてなじみのある草花であるが、元々の欧州では野生のものが多く、コーンフラワーと呼ばれている。 きわめて丈夫な耐寒性秋まき一年草とされるが、土手に群生しているのは、種まきをしているわけでもないので、野生のものであろう。
今回は、その矢車菊を、管理者と思われる施設の許可を得て取らしてもらって測定してみた。