2000年を新世紀とするか2001年を新世紀とするかで論議があると聞くが、ファッションの世界では2000年に向けた明るい未来を夢見るようなクリーンな白とパステルカラーが1999年春夏コレクションに登場している。 これに合わせるように東京・渋谷に代表される若者ファッションエリアでは、ピンク、イエロー、ブルーなどのカラージーンズが流行する兆しがあるらしい。なにかと暗い空気に包まれた世紀末から新世紀への変化の胎動ともいえるかもしれない。
花の世界でもガーデニングブームにのり淡い色調の色を持つ品種の開発が盛んで、鮮やかな紫や黄色で春花壇をにぎわすパンジーなどでもピンクやクリームなどのパステルカラーのものが好まれるようになっているという。
春花壇をあでやかに飾る花といえば、真っ先にチューリップをあげることができる。
チューリップはオランダで園芸化されて一躍有名になったもので、原産は中央アジアとされている。17世紀のオランダでは、当時珍種とされていたチューリップの新品種を開発することがギャンブルの対象にもなったほど熱心に品種改良が行われたらしく、園芸化が飛躍的に進んだ原動力になったという。
現在栽培されている品種の多くは、オランダで野生種を交配して作られたものでアーリー・シングル系、アーリー・ダブル系、メンデル系、パーロット系など様々なものがある。
日本でもボタンユリとして新潟、富山、鳥取、島根など日本海沿岸の各地で球根生産が行われている。
「咲いた、咲いたチューリップの花が・・・」で歌われる色は、赤、白、黄であるが、店頭ではピンク系の明るい色が多く見られる。 またチューリップのイメージからは想像しにくい青系の色も見かけることができる。
今回はその青(といっても実際には紫系)を含めたチューリップの色域を代表するものと思われるものを集めて測定してみた。名前は店頭で表示されていたもので、品種名が使われていたりするので、正式なものかは不明である。