一般財団法人日本色彩研究所

<測色資料>しょうゆ

pen COLOR No.166掲載

しょうゆにはいくつかの種類があることはご存じであろう。濃い口や薄口などである。他にも刺身用や卵かけご飯用などといったものまである。しかし、食品としての「しょうゆ」の分類は、「こいくち」、「うすくち」、「たまり」、「さいしこみ」、「しろ」の5種類でそれぞれが特級、上級、標準の3等級に分類されている。
しょうゆの色は、種類・等級ごとにJAS規格で決められていて「しょうゆの標準色」なる標準色見本があり、2番から56番まで(一部欠番有り)の色見本と比較して色番号を判定することになっているが、残念ながら「しょうゆの標準色」の入手ができなかったので視感判定は行えなかった。

JAS規格には以下の3つの色番号について反射色としてCIELAB値が規定されている。

今回測定したしょうゆは、スーパーで購入した「こいくち」、「うすくち」、「さいしこみ」の3種。いずれも等級は不明。測定は日本電色工業製 分光色彩計SD6000により、光路10mmのセルを用いて分光透過率を測定し、C 光源2度視野にてCIELAB値を求めた。CIELAB値は反射色用の表記方法であるが、JAS規格を引用したために敢えて用いた。

標準色のL*値と色番号の回帰式を引き、実測値を当てはめると色番号が推定できた。回帰式が標準色3点からであることや測定方法が同じかどうか不明であることを考慮しなければならないがWEB検索の結果と概ね一致している。

〈小林 信治〉