一般財団法人日本色彩研究所

<測色資料>金・銀

pen COLOR No.68掲載

金と銀は、世界貨幣として国際的な商品である。古くは、エジプトやメソポタミアの文化に、日本でも、大和時代から金属としての優れた諸性質、また、その希少性と美しい光沢のため、装飾品や財宝として、さらに、宗教的側面でも多く、非常に尊重され、現在では工芸用および工業用としても広く使用されていることは言うまでもない。色名事典および色名小事典(色研事業部製)によると、金と銀は次のように説明されている。

金:ゴールド(固有色名)

色名の場合のゴールドは、金や銀の色のことをいうのではなく、赤みの黄のディープトーンで、やや茶がかった色の範囲をいう。系統色名では、ゴールドという。

銀:シルバーグレイ(固有色名)

シルバーグレイは、銀の色から来た色名で、銀は独特の銀光沢をもっているが、色名としては、光沢を別として系統色名のライトグレイという。

さて、今回の測色は、金箔と銀箔をPHO台紙に貼り付けておこなった。
測定条件は、絶対反射率(通常)の他に、全反射率の測色方法で金箔と銀箔はおこなった。

測定の結果

分光分布図
A:銀箔N9.2(全反射率時:N9.8)
B:金箔3.6Y 8.3/5.6(全反射率時:3.4Y 8.7/5.8)
C:色票N7.5(固有色名:シルバーグレイ)
D:色票2.0Y 6.0/10.0(固有色名:ゴールド)
マンセル値