一般財団法人日本色彩研究所

<測色資料>家庭用印刷インク

pen COLOR No.86掲載

ここ数年、個人的にいただく年賀状を見ているとカラフルなものが増えてきた。市販の賀状や写真の他、一目で手作りとわかるものなど、実にカラフルである。手作り派の多くは家庭用の印刷機によって作られたものである。ワープロの普及によって手書きの苦手な人にもきれいな文面を作ることができるが、画一的なワープロ文字では個性を発揮するのは難しい。

そこに出てきたのが家庭用印刷機である。価格が安く一見おもちゃのようでもあるが、その実用性は高い。原理はガリ版印刷と同じだが、版の作成が容易であるのが本機の特徴であろう。インクの粘性の高さを利用して1枚の版に多色のインクを乗せられるので、多色刷りが一度にでき手軽である。
今回の測色資料は本機の専用インクで基本の7色である。またインクセットに付属している混色見本帳は、色相環,清色,無彩色などの混色例が配合比と共に表示されており、簡易な計量調色の事例となっている。測色試料はアプリケーター(0.1ミリ)を用いてアート紙に塗布した。

測定の結果

家庭用印刷インクの分光分布図
分光分布図
5.2Y 9.3/0.5
NN2.2
6.0R 4.3/14.8
4.7YR 6.8/13.3
0.7YR 3.1/3.0
5.0G 2.9/3.6
5.6PB 2.5/8.3
マンセル値