一般財団法人日本色彩研究所

<測色資料>入浴剤

pen COLOR No.82掲載

入浴剤というと、湯の花、菖蒲湯、柚湯など古くからなじみが深い。色や香りで入浴を楽しむことができる。最近ではハーブや温泉ブームに合わせ、薬効成分を入れたり、各地の温泉成分を模したものが多いが、色については濃い色が多く、自然界の色と言うよりは独自に決めているようである。色域としては橙、黄、黄緑、青緑、青といったものが多い。赤や紫のものは入手できなかった。使用されている人工着色剤は、包装に記されている。多くは複数の着色剤を混色しているが、その際青色に対して黄色や橙色などの補色を使用しているのがわかる。

収集したサンプルの中には、黄色の蛍光色2点や乳青色もあったが割愛した。 測色は蒸留水の透過率を100%として、規定の100倍の濃度で水道水に溶かしたサンプルを、光路長10mmのセルで透過率を測定した。実際の使用条件としては、白色の浴槽で水深50cm弱に相当する。浴槽の色や照明によって、色の見え方が違うのはいうまでもない。

測定の結果

【測色結果】
番号 表示名 使用人口着色剤 X Y Z x y
A 菜の花色 黄色4号 73.71 84.03 32.72 .3870 .4412
B 青色1号,赤色2号,黄色4号 77.85 82.97 46.72 .3751 .3998
C マリンブルー 青色2号,緑色204号,黄色4号 48.78 79.34 79.10 .2645 .3153
D 苔色 青色2号,橙色205号,黄色4号 37.7. 43.82 22.90 .3613 .4195
E 老緑 青色2号,橙色205号 34.40 34.61 19.64 .3881 .3904
F 蜜柑色 橙色205号 74.32 70.22 39.85 .4030 .3808

(0-T Wt5 OBS:2゜ ILL:C)