episode4:女性の服装定点調査
銀座街頭 女性の服装定点観測調査について
当所では、1953年から銀座街頭において女性服装色調査を実施しています。70年以上にわたるギネス級の調査で、時代や季節による暮らしの中の色の変化が統計的にとらえられています。
調査は春夏秋冬のそれぞれ2日間、13時から16時に行い、通行している女性の服を色票により測色します。加えて柄の色やパターン、服の種類、そして推定年齢のデータを取る総合的なリサーチです。調査の方法は開始当初から大きく変えていませんので、結果から時代による女性服装色の大きな推移や、トレンド的な細かな変化をみて取ることができます。
グラフは黒い服の季節別出現率の推移を示したものです。1950〜1980年代前半まで、黒服はそれほど着られていませんでした。1980年代半ばに欧州で高い評価を得て日本に戻った黒い服が1980年代後半に非常に人気を博します。ただし当時、黒は秋と冬に着る色であり、春夏にはあまり着られていません。続く1990年代に入り平成の時代になると黒は徐々に一年中着られるようになりその傾向は現在も続いています。
調査結果は下記書籍(絶版)や写真集にまとめられ、また弊所の研究紀要『色彩研究』には数年分の調査結果が数回にわたりまとめて掲載されています。
『カラートレンドを探る:女性服装色30年の変遷』
『ファッションカラートレンド50年-女性服装色の定点測色調査』
『写真で見る女性ファッション30年』
『写真で見る女性ファッション40年-銀座街頭定点観測調査より』
DVD-ROM版 写真で見る女性ファッション40年 -銀座街頭 定点観測調査より