<色彩データ>カラーイメージ「レッドレンジ」 -最近の調査データより-
COLOR No.156掲載
1998年に発行した「カラーレンジマニュアル100」と同じ色を用いて、現在、高齢者と若齢者を対象にカラーイメージ調査を新たに実施している。
今回紹介するカラーイメージデータは、100色の中の「レッドレンジ」に含まれる色である。具体的には、vivid red(4R 4.5/14)、deep red(4R 3.5/12)、dull red(4R 4/7)、dark red(4R 2.5/6)の4色である。
調査方法
グレイ台紙(N7)に、該当色紙を貼り付けたものを調査刺激とした。
被験者に、調査刺激を提示し、予め用意した17個からなる形容詞対について、5段階で評価をしてもらった。
被験者:高齢者・若齢者ともに25名程度
(平均年齢:高齢者70.1歳、若齢者21.7歳)
特徴
- vivid redは、高齢者・若齢者ともに、ほぼ同じようなイメージプロフィールを示す。「きれいな」という印象については高齢者の方がやや高い。
- deep・dull・dark の3トーンについて、高齢者は、評価性の項目である「きれいな」「好きな」といった印象や、「明るい」「陽気な」「新しい」といったポジティブな印象を若齢者よりも抱く。
- 100色の全刺激中、「情熱的」と評価された1位の色は、若齢者がvivid red、高齢者がdeep redである。若齢者で1位のvivid toneは、高齢者にとっては「子供っぽい」という印象が100色中8位にとなっている。
〈研究第1部 大内 啓子〉